=五行の本「体」と「性」質=易と四季に沿って

木火土金水の五行は日本の伝統思想に深く根付いていますが元々中国に由来しています。その中国での五行論を集大成したのが『五行大義』という有名な書籍です。今回はこの本に沿いながら五行論の基本についてお話しします。まず「体」とはその物の形から名をつけたもので「性」はその物の作用をみて名付けたものです。つまり五行(木火土金水)という要素によって万物は形を成し、それぞれの作用を持つことができるのです。まず図のように五行の「木」は少陽、春の気が和し温かで柔らかく、火がその中に伏しています。故に木は温かで柔らかいを体とし曲がったり真っすぐになったりすることを性とします。「火」は老陽。夏の暑い太陽は燃え上がり明るい。よって明るく熱いことを体とし燃え上がることが性となります。「土」は四季の真ん中、図のように易の太極に該当します。木火金水を統括し陰暦の六月末の夏の土用を境に陽気が衰え陰気に変わります。土の特性は嫁穡(かしょく)。種を稼(か)と言い、斂(おさむる)を穡(しょく)と言い実を結んだものを持つことを体とし、実を結ぶ作物を植えたり取り入れたりすることを性とします。「金」は少陰。西方は物を成すところです。金の特性は柔らかで思うままに形を変える「従革」です。変革、変化、収斂といった意味があり、また堅固で鋭い金属の性質もあり収穫の季節、秋の象徴です。金は清らかで強く冷たいことを体とし、柔らかで自由に形を変えることを性とします。最後は「水」で老陰、寒く虚しいことを体とし潤下(水が湿った方に流れ、窪みに従って下って行くこと)を性とし冬を象徴します。
会長 伊藤聖優雨
