=兌宮回座=花菖蒲(別名アイリス)の候
五月の二十四節気は節気の「立夏」と、この五月の強い光を享け、新緑がキラキラと輝くように深さを増して行く中気の「小満」です。ついこの間お正月を祝ったばかりなのに、と思いながら爽やかな五月の風の中で立ち止まり、私はいろいろなことを思い出して、懐かしんだり、少しせつない気持ちになったりしています。
数年前飼い犬と散歩中、一緒に走っていたロビンがピタッと止まりました。「ん?」とする私をグイグイと引き十メートルほど先の藪を目指し、嗅ぎ回り野球のボールを見つけ、獲物を捕らえたかのように意気揚々とくわえて家まで凱旋。犬の持つ嗅覚の鋭さを知りました。
一方で辛い思いをしたこともあれこれ思い出されます。でも、全てが自分の至らなさが原因ですから何の言い訳も出来ません。ただ、後を引く兌宮の恐さを身をもって知ったことは幸いでした。それにしても「沈黙は金なり」、「言わぬが花」、なんて名言なんでしょう。まさにその通りです。口の軽さが災いを呼び、更に無知無能な自分が仕出かした恥ずかしく情けない顛末です。兌宮回座で油断すると気持ちが緩み、なぜか歯止めが効かなくなり、その気に巻き込まれ翻弄された後放り出されます。どうぞ、皆様「自因自果」とすべく、心してまいりましょう。
会長 伊藤聖優雨
